ヒートキャップとは
ミヤデラ断熱の「ヒートキャップ」は、CO2削減や省エネに貢献するため、誕生しました。 この製品は、保温カバーとして原子力や火力発電所など、高い品質や性能が要求される現場で採用されたものです。 こうした現場で蓄積された加工技術やノウハウによって、「熱エネルギーロスの防止、火傷防止、腐食保護、 高温室内の環境改善、高温環境での機器装置等の保護」など、幅広い用途に対応できる優れた製品です。
【 特 長 】 | 【 用 途 】 |
---|---|
|
|
エネルギーロスの防止 効果検証・概要
導入効果(例)
- 燃焼削減費・・・¥2,770,000-/年
- 投資回収年・・・2.09年(導入費用¥5,800,000-)
- 放散熱量削減値・・・1,896,523MJ/年
- CO2排出削減値・・・109.19CO2-t/年
効果検証・概要
ボイラー(3台交互運転)~生産設備~ドレン回収までの蒸気バルブ並びにドレンバルブに、断熱カバーを施工し放熱防止を行う。 それによって削減される燃料消費量、CO2排出量を検証する。(千葉県北東部・12~1月中の2週間)
- 稼働時間24h・345日(8280h/年)の生産設備
- 施工前後の測定・計測(1週間)
- 温度測定(外気温度、ボイラー室内、生産設備廻り)
- 蒸気圧読取(減圧前後)
- ガス使用量、給水使用量の読取
- 運転日誌を参考データとして活用
システム構成
施工数量
:
125A-2個 100A-1個 80A-5個 65A-12個
50A-78個 40A-13個 32A-1個 25A-26個
20A-298個
蒸気温度
:
1次側(ボイラー~ヘッダー)174.53℃
2次側(ヘッダー~生産設備)132.88℃
周囲温度
:
施工前・外気温度2~8℃ 室内温度 32℃
施工後・外気温度-5~-1℃ 室内温度 28℃
都市ガス使用量
:
施工前 2.5m3/1台 施工後 2.31m3/1台
検証結果
施工前後の都市ガス使用量を比較すると7.8% の削減
この設備では年間約614,000m3の都市ガスを使用
614,000m3 × 7.8% = 47,892m3
(都市ガス単価¥57.26/m3 CO2 1ton=都市ガス2.28m3)
47.892m3 × @¥57.26 = ¥2,773,425/年
年間で約¥2,770,000-の省エネに! | ||
回収率: 2.09年(施工費¥5,800,000-) | ||
CO2排出量も109.19t削減 | ||
構造と形状
ヒートキャップは、①外装材、②内装材、③縫糸、④断熱材、⑤固定具の5パーツから構成されます。 この構成により、あらゆる物体に対して、高い気密性と断熱性能を発揮します。 物体形状とカバー環境に対応する立体縫製加工を実現します。各材料の名称や用途などは、下記(写真番号と表)に併記しました。
③…加工に使用した糸
名称 | 耐熱 (℃) |
厚み (mm) |
用途 | サンプル写真 | |
①外装材 | アルミ付きガラスクロス | 180 | 0.65 | 一般 | |
テフロンコートガラスクロス | 280 | 0.43 | 医薬・屋外 | ||
シリコンコートガラスクロス | 200 | 0.3 | 一般・屋外 | ||
②内装材 | ガラスクロス | 550 | 0.65 | 一般 | |
③縫糸 | テフロンコートガラスクロス糸 | 300 | 0.31 | 一般・屋外・医薬 | |
ステンレス糸(SUS304) | 600 | 0.33 | 高温度用 | ||
④断熱材 | ロックウール | 立体形状に使用 | |||
ニードルガラスマット | 平面形状に使用 | ||||
⑤固定具 | マジック・テープ |
※一例です
汎用品との比較
立体成形品 | 汎用品 | |
断熱重視 端部が配管に密着している為、 |
火傷防止 巾着のように紐結束の為、 |
|
脱着が容易 |
着脱が容易、メンテに便利 衛生的、耐用年数が長い 見栄えが良い |
リークが多い 耐用年数が短い |
【ヒートキャップ】 | 【 汎 用 品 】 | ||||
放熱状況~端部結束部~
【ヒートキャップ】
端部まで立体加工を施し
密着性を高めているので
放熱しない
【汎用品】
巾着状のヒモ結束のため
結束部に生じるシワが隙
間となりそこから
放熱している
意 匠 性
【ヒートキャップ】立体加工により整形
されており、表面の
シワも少ない。
(外装のカラーバリ
エーションもある)
座布団を巻き付けた様な
形状になるため、
表面のシワが多い
脱 着 性
【ヒートキャップ】マジックテープでの結束は
容易に着脱できるので、
取付作業員の違いによる
物性差(隙間が生ずる)
が無い
ヒモ結束は取付作業員の
違いによる物性差が
起き易い
放熱状況~製品表面等~
【ヒートキャップ】
製品からの放熱は
確認できない
ハンドル部(金属部)から
の放熱のみ確認
製品縫い目から
放熱している
※弊社寄稿の「建築設備と配管工事2009.8月号」より抜粋
環境改善
放熱防止イメージ・・・室温の上昇を抑制します。
触れても火傷しません!!
・給湯フランジ
ヒートキャップ未装着 | ヒートキャップを装着中 | |
ヒートキャップ未装着時は表面温度67℃程度に達するのに対し、ヒートキャップ装着時は表面温度32℃程度ということが確認されます。 |
・蒸気フランジ
ヒートキャップ未装着 | ヒートキャップを装着中 | |
ヒートキャップ未装着時は最高温度123℃弱に達するのに対し、ヒートキャップ装着時はヒートキャップ表面が37℃程度ということが確認されます。 |
・蒸気配管
ヒートキャップ未装着 | ヒートキャップを装着中 | |
ヒートキャップ未装着時は90~95℃程度なのに対し、ヒートキャップ装着時はヒートキャップ表面が36~39℃程度ということが確認されます。 |
メンテナンス性
ヒートキャップは取り外し、復旧が誰にでも簡単に出来ます。メンテナンス1回につき復旧費用(業者委託費)の節約になります。